【そもそも六大将軍とは?】秦の昭王が生み出した特別な軍事制度
『キングダム』における六大将軍とは、秦の昭王(しょうおう)が設けた、通常の将軍よりも大きな権限を持つ6人の最高位の武将です。 (あわせて読みたい:【椅子の腰サポートとは?】ランバーサポートの仕組みと役割)
最大の特徴は、国王の指示を逐一待たずに、自らの判断で戦争を開始・遂行できる「戦争の自由」を与えられていることです。
通常、将軍が大規模な軍事行動を起こすには、王の命令や許可が必要です。しかし六大将軍には特別な裁量が認められており、戦況に応じて迅速に軍を動かせます。
この制度によって秦は周辺諸国への侵攻を加速させ、領土を拡大していきました。
六大将軍制度が一度なくなった理由
旧六大将軍が活躍したのは、秦の昭王の時代です。
しかし、昭王の死後、六大将軍制度は廃止された状態となります。その後、秦では長らく旧六将に匹敵する特別な権限を持つ将軍が存在しませんでした。
物語の主人公・信が憧れる大将軍という地位にも、この旧六将の存在が大きく影響しています。
やがて中華統一を目指す嬴政は、軍事行動の迅速化と秦軍のさらなる強化を目的として、六大将軍制度の復活を決断します。
その復活が描かれたのが、原作62巻に収録された第670話から第672話にかけての展開です。特に第671話「任命の儀」は、新六大将軍の顔ぶれが明らかになる重要なエピソードです。
【旧六大将軍一覧】白起・王騎・摎ら歴代メンバー6人の正体
旧六大将軍は、秦の昭王の時代に活躍した伝説的な6人です。
メンバーは以下のとおりです。
1. 白起(はくき)
2. 王騎(おうき)
3. 摎(きょう)
4. 王齕(おうこつ)
5. 胡傷(こしょう)
6. 司馬錯(しばさく)
6人それぞれに異なる特徴があり、武力だけでなく、戦略や指揮能力にも優れていました。
1.白起(はくき)
白起
秦の昭王時代の名将
白起は旧六大将軍の中でも、特に恐ろしい武功を持つ将軍として知られています。
代表的な戦いは、紀元前260年の長平の戦いです。
白起は趙軍を包囲して大勝し、降伏した趙兵を大量に処刑したことで知られています。『史記』にも、長平での戦いと趙兵の大量処刑が記録されています。
その功績は秦の領土拡大に大きく貢献しました。
一方、晩年には昭王との関係が悪化し、最終的に紀元前257年ごろ、自害を命じられたとされています。
2.王騎(おうき)
王騎
秦軍を代表する大将軍
信に大きな影響を与えた人物であり、作品を象徴する重要キャラクターです。
王騎は圧倒的な武力と戦術眼を兼ね備えた武将です。
豪快な笑い方や独特の話し方が印象的ですが、戦場では冷静な判断力を発揮します。
特に重要なのが、主人公・信との関係です。
王騎は信の成長を見守り、将軍としての心構えを教えました。馬陽の戦いでは龐煖(ほうけん)との戦いに敗れ、最期には自身の矛を信に託します。
死亡が描かれたのは16巻・第172話「継承」です。
王騎の死は、信が天下の大将軍を目指すうえで大きな転換点となりました。
3.摎(きょう)
摎(きょう)
王騎と深い関係を持つ将軍
旧六大将軍の中でも、特に王騎との関係が物語の重要な要素となっています。
摎は女性でありながら六大将軍にまで上り詰めた実力者です。
作中では王騎の妻になるはずだった人物として描かれています。
また、幼いころから王騎に特別な思いを寄せており、2人の関係は物語の過去編で明かされます。
摎は9年前、龐煖に襲撃されて命を落としました。
この出来事は王騎と龐煖の因縁にもつながっており、王騎の最期を理解するうえでも欠かせないエピソードです。
なお、摎という将軍自体は史料にも登場しますが、女性だったことや王騎との婚約については作品独自の設定です。アニメ公式サイトでも第36話「王騎と摎」で、この関係が紹介されています。
4.王齕(おうこつ)
王齕
秦の歴史に名を残す将軍
旧六将の一人ですが、作中での人物像や詳しい戦歴は限られています。
王齕は、白起と同時代に活躍した秦の将軍です。
史実では長平の戦いにおいて、白起が総大将になる前に秦軍を指揮していました。
『史記』には、王齕が趙との戦いに参加したことや、邯鄲攻略に関わったことが記されています。
ただし、作中では王齕の活躍や最期について詳しい描写が少なく、旧六将の中では情報が限られる人物です。
5.胡傷(こしょう)
胡傷
昌平君の軍略の師
武力だけでなく、知略に優れた旧六将として知られています。
胡傷は、旧六大将軍の中でも軍略に優れた人物です。
作中では、秦軍総司令・昌平君に軍略を教えた師として知られています。
また、王翦の才能を早くから評価していた人物でもあります。
アニメ公式キャラクター紹介でも、胡傷が王翦の軍才を高く評価していたことが説明されています。
史実との関係では、『資治通鑑』の注釈に、胡傷を胡陽と結びつける記述があります。胡陽は紀元前269年の閼与の戦いで趙奢に敗れた秦の将軍です。
6.司馬錯(しばさく)
司馬錯
秦の領土拡大に貢献した将軍
旧六将の一人で、歴史上は蜀の征服に関わった人物です。
司馬錯は、秦の恵文王・武王・昭王の時代に仕えた歴史上の将軍です。
特に有名なのが紀元前316年の蜀への遠征です。
張儀が韓への侵攻を主張したのに対し、司馬錯は蜀を攻略することで秦の領土と財政を強化する戦略を提案しました。
結果として秦は蜀を征服し、その後の国力拡大につなげます。
『史記』の張儀列伝にも、司馬錯と張儀の戦略論争が記録されています。
【新六大将軍一覧】蒙武・騰・王翦・楊端和・桓騎の任命経緯
嬴政によって復活した新六大将軍制度では、最初に5人が任命されました。
そのメンバーが、蒙武・騰・王翦・楊端和・桓騎です。
任命の儀は、原作62巻・第671話で描かれています。
1.蒙武(もうぶ)|第一将
蒙武
圧倒的な武力を持つ秦軍の主力
蒙武は、秦軍の中でもトップクラスの武力を持つ将軍です。
特に有名なのが、合従軍編での楚の大将軍・汗明との一騎打ちです。
激しい戦いの末に汗明を討ち取ったことで、蒙武の実力は中華全土に知られることになりました。
新六大将軍の第一将に選ばれたのも、こうした圧倒的な戦績が大きな理由です。
2.騰(とう)|第二将
騰
王騎軍の副官から秦軍の中心人物へ
騰は、かつて王騎の副官を務めていた武将です。
王騎の死後、その軍を引き継ぎ、独自の指揮能力を発揮するようになりました。
一見すると飄々とした人物ですが、戦場では高い実力を発揮します。
王騎軍を継承した存在という意味でも、旧六将と新六将をつなぐ重要な人物です。
3.王翦(おうせん)|第三将
王翦
慎重さと戦略眼を兼ね備えた知将
王翦は、秦軍でも屈指の戦略家です。
最大の特徴は、勝算のない戦いを避ける慎重さにあります。
相手の戦力や地形、補給状況を見極めてから行動するため、非常に計算された戦い方をします。
また、王賁の父親でもあります。
胡傷からも高い軍才を認められており、旧六将の時代から将来を期待されていた人物です。
4.楊端和(ようたんわ)|第四将
楊端和
山の民を率いる山界の王
楊端和は、山の民を統率する女王です。
秦国の将軍であると同時に、山の民の各部族をまとめ上げる強力な指導者でもあります。
秦と山の民の同盟において中心的な役割を果たし、数々の戦いで秦軍を支えてきました。
平地の軍隊とは異なる戦術を使いこなす点も特徴です。
2026年の原作展開では、番吾方面の戦いで青華雲の矢を受けて重傷を負いましたが、死亡は描かれていません。
5.桓騎(かんき)|第五将
桓騎
常識にとらわれない奇策の名手
桓騎は、元野盗集団の首領という異色の経歴を持つ将軍です。
正攻法にこだわらず、相手の心理を突く奇策や奇襲を得意としています。
敵の意表を突く戦術で数々の勝利を収めましたが、最終的には趙の李牧との戦いで敗北しました。
桓騎の死については、後ほど詳しく解説します。
【旧六将・新六将の関係一覧】歴代メンバーと史実の接点を比較
ここまで紹介した人物を、作中での立場や歴史上の人物との関係から整理します。
この比較で押さえておきたいのは、旧六将と新六将の両方に実在の将軍をモデルとした人物がいることです。
一方、六大将軍という称号そのものは、漫画独自の制度です。実際の歴史上で6人が同じ制度のもとに任命されていたわけではありません。
【新六大将軍の第六将はなぜ空席?】桓騎の死亡理由と2026年現在
新六大将軍を調べる読者が特に気になるのが、第六将の存在です。
実は、この席は桓騎が死亡する前から空いていました。
第六将が最初から空席だった理由
嬴政は第671話「任命の儀」で、蒙武・騰・王翦・楊端和・桓騎の5人を新六大将軍に任命しました。
しかし、6人目については名前を発表しませんでした。
その理由は、選ばれた5人に比肩するだけの実力を持つ人物が、当時の秦軍には見当たらなかったためです。
六大将軍は単に将軍として優秀であれば任命される地位ではありません。
独立して軍を動かせるだけの能力と実績、そして国の命運を託せる信頼性が必要になります。
そのため嬴政は、人数をそろえるためだけの任命を避け、第六将を空席としました。
桓騎はなぜ死亡した?何巻何話で最期を迎えた?
桓騎の死亡が描かれたのは、原作69巻・第752話「聖地へ」です。
舞台となったのは、紀元前233年を背景とする秦と趙の宜安・肥下方面の戦いです。
秦軍は趙の奥深くまで侵攻しますが、李牧の緻密な戦略によって包囲されます。
桓騎軍は大きな損害を受け、次第に追い詰められていきました。
それでも桓騎は最後まで諦めず、李牧の本陣への決死の奇襲を仕掛けます。
李牧の目前まで迫りますが、趙兵の包囲を突破できず、無数の槍を受けて命を落としました。
ここで注意したいのは、桓騎が李牧本人に直接斬られて死亡したわけではないという点です。李牧を守る趙兵たちによって討ち取られたというのが、作中の描写に沿った説明です。
集英社の69巻の書誌情報でも、宜安決戦で桓騎本陣が最後の奇襲を仕掛け、李牧に迫る展開が紹介されています。
史実の桓齮も李牧に殺されたのか?
史実の桓騎に対応する人物は、秦の将軍・桓齮(かんき)です。
『史記』の李牧伝には、李牧が宜安で秦軍を大破し、秦将の桓齮を敗走させたという記録があります。
ただし、同じ記録には桓齮がその戦いで死亡したとは書かれていません。
つまり、漫画と史実には次の違いがあります。
- 漫画:李牧の包囲を受け、最後の奇襲に失敗して戦死。
- 史実:李牧に敗れて敗走した記録が残る。
- 史実上のその後:桓齮の消息は明確ではない。
史料の記述と漫画の結末は、区別して理解する必要があります。
桓騎の死亡後、第六将の席はどうなった?
ここは非常に重要です。
新六大将軍は当初から第六将が空席でした。その後、桓騎が戦死したため、桓騎が座っていた第五将の席も空くことになりました。
つまり、桓騎の死後は、6つの席のうち2つが空席になったという状況です。
桓騎が死亡したから第六将が空いた、という説明は正確ではありません。
最初の空席と桓騎の戦死による空席は、別々の問題です。
2026年現在、新六大将軍の生存メンバーは?
2026年10月29日発売の第892話までの展開を踏まえると、死亡が描かれている新六大将軍は桓騎です。
| 人物 | 作中の状況 |
|---|---|
| 蒙武 | 生存 |
| 騰 | 生存 |
| 王翦 | 生存 |
| 楊端和 | 生存・重傷からの回復が焦点 |
| 桓騎 | 戦死 |
| 第六将 | 未任命 |
第892話では李牧とカイネに関係する過去のエピソードが描かれており、新たな第六将の任命が発表されたわけではありません。
【キングダムの六大将軍と史実の違い】実在した人物と漫画独自の設定
『キングダム』は中国の戦国時代を舞台にした歴史漫画ですが、史実をそのまま再現した作品ではありません。
実在した人物の記録を土台にしながら、人物関係や性格、戦闘、軍事制度などに創作を加えています。
六大将軍という制度は実在したのか?
結論からいえば、秦の昭王が6人の将軍に「戦争の自由」を与えたという制度は、主要な歴史資料では確認できません。
『史記』には、白起、王齕、司馬錯、摎など秦の将軍たちの活躍が記されています。
しかし、彼らを同時に六大将軍として任命したという記録はありません。
作品では、複数の実在人物を一つの特別な軍事制度に集約することで、秦の軍事力を象徴する存在として描いています。
旧六将の人物設定にも創作がある
特に注目したいのが、王騎と王齕の関係です。
『史記』の注釈には、王齮を王齕と同一人物とする記述があります。
つまり、歴史上の人物の表記や同定には複雑な部分があり、漫画に登場する王騎と王齕を、史実の人物に完全に一対一で対応させることは簡単ではありません。
また、摎についても史実に将軍としての記録はありますが、王騎との恋愛関係や女性という設定は、作品独自の物語です。
胡傷も、歴史資料では胡陽という名前との関連が指摘されるなど、表記の違いが存在します。
新六大将軍のメンバーも実在人物がモデル
新六大将軍についても、歴史上の秦の将軍がモデルになっています。
- 蒙武:史実の蒙武
- 騰:史実の内史騰
- 王翦:史実の王翦
- 楊端和:史実の楊端和
- 桓騎:史実の桓齮
特に王翦は、始皇帝の中華統一に大きく貢献した人物です。
楚攻略では大軍を率いて慎重な戦略を取り、最終的に楚を滅ぼすための重要な役割を果たしました。
また、史実の桓齮は李牧に敗れた記録が残っていますが、漫画のような詳しい最期は記録されていません。
こうした史実の空白部分を利用し、原泰久氏は人物の背景や人間関係を物語として描いています。
【プロの結論】第六将に求められるのは武力だけではない
六大将軍という制度を理解するうえで、最も重要なのは、単純な強さのランキングではないという点です。
もちろん、圧倒的な武力は必要です。しかし、六大将軍は国王から大きな軍事権限を与えられる立場です。
そのため、以下の要素が求められます。
- 武力と実績: 敵国の大軍を相手に勝利できる能力。
- 軍略: 戦況や地形、敵の動きを読み、適切な判断を下す力。
- 統率力: 大軍をまとめ、複数の将軍や部隊を動かす能力。
- 独立した判断力: 王の指示を待たずとも、状況に応じて行動できる判断力。
- 信頼性: 大きな権限を与えられても、秦国の利益を優先できる人物であること。
この視点で見ると、六大将軍の5人は、それぞれ違う強みを持っています。
蒙武は武力、騰は経験と柔軟性、王翦は軍略、楊端和は異なる部族をまとめる統率力、桓騎は常識を覆す戦術で秦を支えました。
第六将の有力候補は李信なのか?
李信(しん)
王騎の志を受け継ぐ主人公
第六将の候補として、読者の間で注目される人物の一人が主人公の李信です。
信は王騎から矛を受け継ぎ、天下の大将軍を目指して成長してきました。
すでに将軍として活躍しており、数々の戦いで武功を挙げています。
史実でも李信は実在し、秦の中華統一戦争に参加した将軍です。
ただし、2026年10月時点で、信が六大将軍に任命された事実はありません。
今後、信が第六将に選ばれる可能性は考えられますが、確定した展開ではありません。
読者としては、単に信が強くなったかどうかだけでなく、秦軍全体を背負う立場にふさわしい実績や信頼を得られるかが注目点になります。
【キングダムの六大将軍】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:キングダムの旧六大将軍は誰ですか?
旧六大将軍は、白起、王騎、摎、王齕、胡傷、司馬錯の6人です。秦の昭王の時代に活躍した伝説的な将軍たちとして描かれています。
Q2:新六大将軍は現在誰が生きていますか?
蒙武、騰、王翦、楊端和の4人です。桓騎は宜安・肥下の戦いで戦死しています。第六将は任命されていません。
Q3:キングダムの第六将は誰になる予定ですか?
2026年10月時点で正式な発表はありません。主人公の信が有力候補として注目されていますが、六大将軍への任命はまだ描かれていません。
Q4:桓騎が死亡したのは何巻何話ですか?
原作69巻・第752話「聖地へ」です。李牧率いる趙軍に包囲され、最後の奇襲を仕掛けた末に戦死しました。
Q5:六大将軍は実際の歴史にも存在したのですか?
六大将軍という制度は作品独自の設定です。ただし、白起、王翦、蒙武、司馬錯など、登場人物の多くは史実に名前が残る将軍をモデルにしています。
まとめ:キングダムの六大将軍は旧六将と新六将の違いが重要
『キングダム』の六大将軍について、最後に重要なポイントを整理します。
- 旧六大将軍は白起、王騎、摎、王齕、胡傷、司馬錯。
- 新六大将軍は蒙武、騰、王翦、楊端和、桓騎の5人からスタート。
- 新六大将軍は62巻・第671話「任命の儀」で任命された。
- 第六将が当初から空席だった理由は、5人に比肩する人物がいなかったため。
- 桓騎は69巻・第752話で李牧率いる趙軍との戦いに敗れて戦死。
- 桓騎の死亡後は、当初の第六将の空席と合わせて2つの席が空いている。
- 六大将軍という制度自体は史実ではなく、作品独自の設定。
六大将軍の魅力は、単なる最強の武将6人という枠組みにとどまらないところにあります。
旧六将には王騎や摎のような過去の因縁があり、新六将には中華統一を目指す嬴政の政治的な決断があります。
そして、桓騎の死によって再び空席が生まれたことで、残された席を誰が埋めるのかという新たな物語の焦点も生まれました。
2026年10月29日の第892話時点でも、六大将軍の今後には注目が集まります。信が王騎の意志をどこまで受け継ぎ、秦の中華統一にどのような役割を果たすのか。第六将の正式な任命も含め、今後の原作展開から目が離せません。 (あわせて読みたい:【原作漫画】沖田総司は何コマ登場?登場回と人気投票7位の理由) (出典: キングダム 6 大 将軍(Yahoo!ニュース))